「塩素系漂白剤」について
一般的には「ハイター」や「ブリーチ」といった商品名で売られています。
もう一つわかりやすく
「混ぜるな。危険。」
という注意書きがあるものです。
主成分は「次亜塩素酸ナトリウム」(NaOCl)です。
水溶液は強アルカリを示します。
漂白剤の中でも一番強力な薬品でもあります。
「一番強力ならクリーニング屋さんで一番使うの?」
実は皆さんの洋服やYシャツを洗う一般的なクリーニングでは
ほとんどこの次亜塩素酸ナトリウムを使いません。
理由は強力すぎるから。
①真っ白なシャツも変色する。
白い物には必ず蛍光増白剤という物が配合されています。
それはこの次亜塩素酸ナトリウムによって破壊され変色してしまうんです。
②繊維の染色自体を漂白する。
文字通り色柄を取り除いてしまいます。
③繊維を脆化させる。
繊維を溶かし、生地がうすくなる。穴があく。といった事故になります。
こういった理由から工場に薬品すら置いていない所まであります。
ではこの次亜塩素酸ナトリウムはクリーニングでは使われないのか?
それもまた違います。
この薬品には他にはない効果があるんです。
それが殺菌効果です。
あらゆる菌やウィルスに効果を発揮する薬品です。
日本では国が唯一認める殺菌剤とも言えます。
飲食店に入ると出てくる「おしぼり」
これの洗浄では法律で次亜塩素酸ナトリウムを使うように決められています。
病院や医療関係のシーツや服を洗う場合も殺菌剤として厚生労働省では次亜塩素酸ナトリウムを使うように指導しています。今話題の「エボラウィルス」も日本ではこの次亜塩素酸ナトリウムでの殺菌を勧めています。
このように次亜塩素酸ナトリウムは
漂白剤というより殺菌剤としてクリーニングでは利用しています。
家庭でもこの殺菌効果を利用したいですね。
「濡れたままのタオルにカビが生えた。」
「生乾きの臭いが取れない。」
これらの原因は雑菌です。
なので次亜塩素酸ナトリウムで殺菌をする。
タオルのカビや臭いの原因は死滅します。
ただし、失敗もあるから注意してくださいね。